マイカーが欲しいが悩んでいる人、手放してしまった人、たまに乗りたい人など、東京に住む人にも、車に対するさまざまな需要があります。
カーシェアも、大手だけで以下の三社あります。便利な順に並べてみます。
- カレコ・カーシェアリング
- オリックスカーシェア
- タイムズカープラス
圧倒的にステーション数、車の台数が多いタイムズを1位にしたいところですが、料金体系やサービス面、予約の取りやすさなど総合的な判断でカレコを1位にしました。
とはいえ、他社にもそれぞれ特色があります。三社ありますとサービスも異なり、さまざまな需要に対応できるものです。
以下、需要に合わせた便利な使い方を、筆者の経験も踏まえてご紹介していきます。
目次
東京でおすすめのカーシェアをご紹介
カーシェアの活用方法の前に、筆者の使っている業者をご紹介します。
筆者はタイムズ、オリックス、カレコ、3社の会員です。
基本的には、カレコかタイムズカープラスを使っていて、オリックスカーシェアに関しては、月額基本料金のかからないB会員になっているため、しばらく使っていません。
オリックスについては、なまじ月額基本料金が0円なので、あえて使う必要がないということもあります。ですが、いざというときの保険になるので、まだ解約しようとは思いません。
月額料金0円のBプランは、利用時の料金がAプラン(料金に充当できる月額基本料金980円が毎月発生)の1.5倍します。
ですが、使う月が決まっていれば前月のうちにAプランに変更し、利用後にBプランに戻しておけば安く使えます。
なぜ3社も会員登録しているかというと、週末使おうとすると予約で埋まっていることもあるため数多くの会員になっておくと使いたい時に使えるからです。
また、タイムズとカレコは、基本料金が毎月かかるので勿体ないと思うかもしれませんが、毎月の基本料金はそのまま利用料金に充てることができるので利用すれば実質基本料金は無料です。
ここではカレコ・カーシェアリング、タイムズカープラス、オリックスカーシェアリングのカーシェア3社の特徴とおすすめの活用術をご紹介いたします。
カレコは平日やちょい乗りに最適なカーシェア
カレコにはベーシックプランと平日プランがあります。土日も利用したい方はベーシックプランで良いですが、平日しか使わない方は平日プランがおすすめです。
6時間で2,800円は、業界最安値です。また、6時間までなら距離料金がかからないので2,800円利用可能です。カーシェアは、レンタカーと違いガソリン代もかからないのでこれはかなりお得なプランです。
ただし、平日プランで休日に利用すると割高になります。週末や祝日に利用したい人はベーシックプランにしましょう。
カレコは、10分130円の料金設定なのでタイムズやオリックスと比べて安いです。
社名 | 料金 | 5分あたりの単価 |
---|---|---|
カレコ | 10分130円 | 65円 |
タイムズ | 15分206円 | 約69円 |
オリックス | 15分200円 | 約67円 |
タイムズやオリックスは15分おきに料金が加算されますが、カレコは10分おきなので無駄な料金が発生しにくいです。
例えば、50分の利用した場合、カレコなら10分(130円)×5となり650円ですが、タイムズやオリックスだと50分でも1時間分の料金が発生することになります。
タイムズだと824円、オリックスだと800円となり150円以上の差がうまれます。ちなみにオリックスはこの他に距離料金が1キロごとに15円発生するので短時間の利用には向いていないです。
カレコとタイムズは6時間以内であれば距離料金がかからないので短時間の利用には最適です。
また、カレコは会員になってすぐ乗れるのも特徴です。
カレコのメリットとして、ICカードが不要という点もあります。スマートフォンやケータイがあればOKです。
午後3時までに申込んで、その日のうちに乗り始めることができますので、一度試してみたいという人にもぴったりでしょう。
カレコのカーシェアリングのお得な情報や詳しい料金体系についてはこちらで解説しています。
また、カレコは、チャイルドシートが借りられるのも他と違うところです。
基本的にカーシェアでは、チャイルドシートの用意がされていないため小さなお子さんがいると利用できないデメリットがありました。
カレコでは、小さなお子さんがいても利用できるようにチャイルドシートを設置している車を用意したり、貸し出しを行なっています。
長時間利用や利用頻度が少ない方はオリックスカーシェアがおすすめ
オリックスのカーシェアにはAプランとBプランがあります。
Aプランは、カレコやタイムズと同様毎月980円の基本料金がかかりますが安く利用でき、Bプランは基本料金が0円で好きな時に利用できますが料金が若干割高になります。
まずは、長時間利用におすすめのAプランから見ていきましょう。
6時間パックだとカレコの平日プランの方が安いですが、12時間パック、24時間パックになると平日以外の利用もできるオリックスの方が断然おすすめです。
また、オリックスには会員優待制度があるので利用していくと会員ランクが上がりさまざまな特典が受けられます。
ブロンズ会員からは基本料金がかからず、ゴールド会員以上からは距離料金も無料になったり、ハイクラスの車もスタンダード料金で乗れるなどたくさんのメリットがあります。
次にBプランですが、利用頻度の少ない方におすすめです。オリックスであれば、わざわざレンタカーを借りに行かなくても専用ページで近くのステーションから借りたい車を選ぶだけです。
料金はAプランに比べて割高ですが、その分基本料金が0円なのでタイムズやカレコのように利用しないときは料金がかかりません。
オリックスは比較的予約が取りやすいのでカレコやタイムズが利用できない時の保険として会員登録しておくと便利です。
もうひとつ筆者も非常に着目しているのが、「dカーシェア」です。
これはNTTドコモの始めたカーシェアサービスですが、独自のステーションが用意されているわけではなく、実際に使うのはオリックスカーシェアの車です。
すでにオリックスの会員なのだからdカーシェアは不要かというと、実は多くのメリットがありますので、切り替えを前向きに検討しているところです。
オリックスカーシェアの詳細やdカーシェアについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
使い勝手の良さで選ぶなら業界最大手のタイムズカープラス
タイムズの魅力はなんといってもステーション数の多さです。
タイムズカープラスは、タイムズの駐車場がステーションになっているため車も多く他の2社よりも使い勝手が良いです。
ショートプランでは、カレコ同様距離料金が発生しないため、短時間の利用にも適しています。カレコの予約ができないときは、タイムズを利用するようにしています。
また、カーシェアの長時間プランは最大24時間ですが、タイムズの場合、ステーションによっては36時間、48時間、60時間パックが使えます。60時間パックだと、三泊四日も可能です。
これはタイムズカープラスだけの特長です。
時間 | 料金 |
---|---|
36時間 | 11,000円 |
48時間 | 13,000円 |
60時間 | 18,000円 |
2017年夏に筆者が二泊三日の旅行に行った際は、タイムズカーレンタルを利用しました。タイムズ会員なら同じ会社のレンタカーも20%~25%オフで安く使えるためです。
ですが、筆者の自宅からタイムズカーレンタルの営業所は結構離れています。せっかく自宅まで帰ってきたのに、営業所まで返しに行くのは面倒でした。
タイムズカープラスの長時間パックは、当時使えるステーションが限られていたこともあり二の足を踏んでしまったのですが、現在は拡大され、いつも使っているステーションもすでに対象となっています。
つまり、次の旅行の際は、普段使っているデミオやノートで旅行に行けるようになったわけです。
レンタカーの場合はガソリン代が掛かり、カーシェアの場合は距離料金(タイムズの場合は1km16円)が掛かりますが、合計の費用はおおむね同水準です。
タイムズカープラスの詳細をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
東京での生活におすすめのカーシェア活用術
東京では、特に23区内では、自動車がなくてもそれほど困るわけではありません。交通機関が便利ですからどこへでも行けます。
都会では駐車場も安くはないですし、維持費の大きく掛かるマイカーになど、最初から関心のない人も多いでしょう。筆者もそのひとりです。
ですが、そんな生活でも、たまにカーシェアを使うといいものです。お近くにも、カーシェアのステーション(駐車場)があるでしょう。
便利に使えるシーンを見ていきましょう。
遠くのスーパーに買い物に
日ごろは近所のスーパーで買い物をしていても、たまにはディスカウントスーパーに行って、調味料や変わった食材などなど買い揃えたいと思うこともあります。
そんなときに車があれば便利です。公共交通機関では駅前のスーパーに行くのが関の山ですし、重い荷物を抱えて帰ってくるのも大変です。
タイムズカープラス会員ですと、一度も使わない月があっても、月額基本料金(1,030円)を取られます。
月額基本料金は、カーシェアの利用料金に充当できますので、まだ使っていない月の後半に、よくこうした買い物に出かけます。
お米やお酒など重くてかさばる商品は、近所のスーパーや通販で買うのが普通ですが、車さえあればどこでも買えます。
筆者は使っていませんが、コストコなどでまとめ買いするアメリカンライフスタイルの方なら、週一回のカーシェアは維持費もさしてかからず大変便利なはずです。
短時間利用ならタイムズ、カレコが便利です。
買物のような短時間の利用の際は、タイムズカープラス、カレコ・カーシェアリングが便利です。これらの業者では、予約を長めに取っておくことが許されます。
ですが実際に支払う料金は、実際に使った分だけです。
買物など、帰ってくる時間は必ずしもはっきりしません。駐車場がいっぱいで、やむなく目的地を変更することもあります。こうした場合、タイムズ、カレコは便利です。
オリックスカーシェアだと、4時間予約して2時間で帰ってきてしまった場合、料金は4時間分取られます。
新幹線駅・空港の送り迎えにも便利
筆者の妻は会社員ですので、しばしば出張しています。
新幹線のときは不要ということですが、羽田空港からの出張の際は、極力送迎を担当することにしています。
特に重い荷物がある場合、空港の送迎はとても助かるようです。空港の駐車場は料金高めですが、30分以内でしたら無料です。
やはりこのような場合、短時間で帰りの見込み時刻に30分以上の差が生じる際は、タイムズ・カレコが便利です。
日帰りドライブこそカーシェアの真骨頂
車を借りて使うといえば、カーシェアの先輩にレンタカーもあります。レンタカーの営業所が近くにある人の場合は、レンタカーも便利です。
レンタカーは会員にならなくても利用できますし、また会員になるとしても入会費も掛からず非常に簡単です。会員になれば料金の割引があります。
長時間プランがお得なオリックスカーシェア(通常のA会員料金)と、業界トップのタイムズカープラス、それからレンタカーとを「12時間」利用の場合で比較してみます。
車種は、軽自動車でない普通自動車の、もっとも安いクラスです(ヴィッツ、デミオ等)。
レンタカーの大手で料金の安価なトヨタレンタカーおよび、ガソリンスタンド系の、中古車を揃えた格安レンタカー、ニコニコレンタカーを比較対象とします。
どちらも、誰でも簡単に適用を受けられる、会員割引料金での比較です。
会社名 | 料金 |
---|---|
オリックスカーシェア | 4,500円(距離料金1km15円) |
タイムズカープラス | 6,690円(距離料金1km16円) |
トヨタレンタカー | 4,860円(ガソリン自己負担) |
ニコニコレンタカー | 2,525円(ガソリン自己負担) |
格安のニコニコレンタカーは、1,080円別途支払って免責補償制度に加入すると、トヨタレンタカーと同等の補償内容となります。
この料金には適いませんが、オリックスカーシェアとトヨタレンタカーはおおむね同格です。ガソリン代のほうが、カーシェアの距離料金より若干安いので、ほぼ同じとみていいでしょう。
料金が同等であれば、近所のステーションから発着可能なカーシェアに十分な魅力があると考えられるのではないでしょうか。
またカーシェアの見逃せないメリットとして、乗り慣れた車に確実に乗れるというものもあります。
一部の地域だけ乗り捨てもできる
タイムズカープラスで行っているサービスですが、東京でもごく一部の地域のみ乗り捨てサービスを開始しています。
現在は、実験段階なのでまだまだ実用化するには時間がかかりますが今後に期待です。
東京では複数のカーシェア会員になるのがおすすめ
カーシェア大手三社は、それぞれ特色がありますが、もっとも重要な選択肢は近所にステーションがあるかどうかでしょう。
東京の場合、三社のステーションがすべて近くに、もしかすると複数あるという恵まれた人も多いはずです。
そういった方のための、複数利用のプランニングを考えてみましょう。一か月の使用頻度が0~2回程度の方を想定します。
dカーシェアでオリックスを使おう
複数の会員になるのなら、NTTドコモのdカーシェアを使いましょう。dカーシェア会員が乗るのは、オリックスカーシェアです。
dカーシェアは月額基本料無料ですが、オリックスの月額基本料無料プラン(Bプラン)よりも、dカーシェアの料金体系のほうが安くなっています。
もちろん、先にご紹介したとおり、日ごろオリックスのBプランにしておき、使う月の前月にAプランにする方法もあります。Aプランは、dカーシェアよりも利用料金が安いです。
ですが、dカーシェアには独自のメリットがありますので、併用ユーザーであればまずdカーシェア会員になることをお勧めします。
独自のメリットとは、オリックスカーシェアにはない「事故におけるノンオペレーションチャージ免除」です。
どこのカーシェアもレンタカーも、事故を起こした際には2万円(自走不可の場合5万円)のノンオペレーションチャージを取られます。
保険適用とは別に、これだけは支払いを義務付けられます。
タイムズカープラスでは、309円支払ってノンオペレーションチャージ免除にできますが、dカーシェアは、唯一無料でこの適用を受けられるのです。
それに、dアカウントを持っている人ならすぐ会員登録できて、ICカードを待たずにスマートフォンで開錠して車をすぐ使えます。
オリックス会員になるかどうか検討の段階で、まずdカーシェアを使ってみるのもいいでしょう。
dアカウントは、ドコモ携帯ユーザーでなくても誰でも持てますし、dポイントも貯められます。
カレコには休会制度や年間会員制度がある
次にカレコ・カーシェアリングです。これもまた、カーシェア併用に向いています。
カレコも、月会費980円(利用料金に充当できる)が毎月発生しますので、乗らない月があると損です。
ですが、カレコの場合、年間4,800円を支払うと月会費の要らない年間契約制度、それから1,000円支払うと最大2年休会できる制度があります。
これらを活用すれば、少ない負担で入会できます。
カレコを他社と併用するなら、平日プランがお勧めです。平日に限り、圧倒的に安い料金で使えます。
最大手タイムズは外せないがデメリットも
最大手のタイムズカープラスは、ステーションも車も多く、やはり基本として外せません。便利な分予約が取りづらいという評判もありますが、人気がある分仕方ないでしょう。
筆者の近所はかつてタイムズのステーションが一箇所しかなく、常に激戦でした。ですが待っていましたら、たちどころに2箇所増えました。
おかげで利用が分散して取りやすくなりました。どこでもこうした対応が常日頃おこなわれているはずです。
タイムズの場合、唯一全国展開していますので、旅先・出張先でいつものように便利に使えるというメリットもあります。地方の新幹線駅や空港そばにもステーションがあります。
ただ、残念なニュースもあります。規約の改訂で、「2年間に二度事故を起こした場合、修理代金の実費を会員に請求する」というルールができたことです。
一度事故を起こすと、その後2年間、事故を起こしたらどうしようとびくびくしながら運転をすることになってしまいました。
運転の下手な筆者はこのようなプレッシャーには耐えられません。もし一度事故を起こしたら、ただちに退会するつもりです。
カーシェアを利用すると東京ではマイカーが要らなくなる
東京で複数あるカーシェア業者の、使い分けのメリットを中心にご説明しました。
月額基本料(月会費)の性質を理解して、上手に使うと無駄な経費を使わず複数のカーシェアが利用できます。
レンタカーとの提携も上手に使い、車を持たないカーライフを楽しみましょう。
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